幻18金無垢レッドゴールド★パテック フィリップ R.2542★ステップクロウ Cal.12-200

見るというその行為そのものを欲望という概念の中では無意味な感情を抱いてしまうその一品は、すべてが真っ赤な紅の輝きに包まれ、ダイアルでさえもサーモンピンクという真実の方程式を唱え、見ているすべての者にこの一品が違う存在であることを認識させる。
カラトラバというフラットという定義を覆し、ダイアル側に傾斜をつけ、反りかえるような造形にカラトラバという理念そのもの美を超越するようであり、そのラグからラウンドのケースへと繋ぐその先に、ラグという存在に価値を見出し、長く鋭利に伸びるそのクロウラグという迫力はかなり立ち上がりを有したステップをつけ、完全にその違いをみせつけてくれる。
35mm…..当時としては大きく、その搭載キャリバーを確実に想像を駆りたて、12系という大きな存在を思わせる。しかしそこにある存在は19800振動というその22.8mmという空間だからこそ、高振動への拘りを見せつけた”Cal.10-100”という存在が価値を大きく変えた。1946年よりその時の語らいを始め、12系と同じブリッジデザインを魅せ、スクエアー、時にはレクタンギュラーケースのようなケース形状などの特殊なケースに対応できるように開発され、緩急針に関してはそれまでとは違う独特のスワンネックの形状を持ち、永遠なる時を伝えてきたことは最高の名誉となろう。
特に今回の一品はインナーケースを装備し、35mmというケース造形―と導いた。打痕、小キズすらも無く、18金無垢のレッドゴールドとしての輝きと存在を十分に表現した最高の一品である。