激激レア高級5姿勢差調整機 Cal.8541B★IWC ヨットクラブ★1973年 ステンレススティール

時に世は、大航海時代の真っ只中、ポルトガルの航海術に世界は色を変え始めていた頃の1865、一人の青年が、アメリカからポルトルを目指して航海の旅に出た。行き着くまでに、死に掛けた事も何度かあり30日間以上の航海の果てに彼は1868年、スイスのシャウハンゼンに世界に君臨するほどの会社を設立した。そう彼こそがフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズであり後のIWCの創業者である。彼もポルトガル航海術を学び、その思いはその名の如しポルトギーゼに受け継がれ、更に壮大な海を制覇するかのように1965年30Mの防水機能のついた初代アクアタイマーを世に出す事となった。そしてそれは3年後、どこかポートフィノのような気品に満ち溢れ、優雅でありながらも防水モデルとして、スクリューバックケースを基本とし、ムーブメントをインナーケースでガードすることにより防水を高め、特殊ラバーブロックで耐衝撃を考慮したモデルが誕生した。

『YAHCT CLUB』

ポルトギーゼの精神を引き継ぎ、その出生の年代の次期も有り、他モデルにはないバリエーションにとんだモデルであった。特に今回の一品は、ハイバージョンの3姿勢差調整を越えた5姿勢差調整というクロノメーター並みのスーパーハイバージョンで、天輪に時間微調整のマスロットを装備し、独特の緩急針微調整ネジまで施した最後のIWCの申し子となるデイト付き”Cal.8541B”搭載のすごいやつ…。70年代のオートマティック”Cal.852″、Cal.853、そして”854″の最終ペラトンへと語り継がれていくこのストーリーを今回の一品は、そのモンスター”Cal.8541B”の品格に沿うようにすべてにおいてクオリティーを求めた。見ているだけで心が癒される深き青き深海なるガラス細工のような繊細な色合い。時に光注すとき、そこには又、別の世界も存在する。唸る思いに自然と”美しい”という単純ではあるがストレートの気持ちとして口からその賛美たる言葉がつい零れ落ちる。つい触らずにはいられない衝動の先にステンという世界を美への限界へ挑戦した証としてのそのケースの落ち着いた趣は、ヘアラインを全面に施し、落ち着いた雰囲気をかもしだし、滑らかな曲線をどの角度から見ても感じることが出来る優雅で気品の源、当然、フィッシュクラウンが示すとおり、スクリューバックを丁寧にゆっくりと外し、そこに移るペラトンと呼ばれた世界は、ヨットクラブの証明である8つのラバーブロックで衝撃と防水効果を高めたインナーケースでしっかりとガードし、ローターが回るごとに視界の飛び込んでくるロッキングバー、ラチェットホイールにかかる二つの大きなメッキされたラチェットクリックが、中間車を必要としないペラトンという巻き上げの拘りを確実なものとしていよう。そんな今回の一品、スティチを施したブラックのストラップは”IWC”オリジナルのストラップ、バックルは1960年から70年代当時の純正ビンテージをお付けしてのオークション。見た目の優雅さとは違う隠れたメカニカルな部分にそのすごさを見出したこの一品は、出会うことすら奇跡であり、出会えた時が、最後の出会いとなる、そんな最高の一品であることは間違いない。