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MODEL | ダ・ヴィンチ ブラックダイアル スクエアー変形型 |
MOVEMENT | Cal.423 |
AGE | 1978年 |
MATERIAL | ステンレススティール |
SIZE | 29mm(クラウン含めず)×37mm(ラグ to ラグ) |
IWC★ダ・ヴィンチ ブラックダイアル★スクエアー変形型 Cal.423
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1868年当時、ヨーロッパからアメリカ大陸に進出していく企業も、そして移民していく人々が多い中、フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズは、
ポルトガル航海術を学び、逆にアメリカからスイスのシャウハンゼンに渡り伝説のスイス時計メーカーを立ち上げることとなった”IWC”。ルクルトなどからパーツ単位で発注し、独自に設計、組みたてをするという独特な技法で独自のキャリバーを生み出していは伝説を築いていったが、1970年から迫りくるクォーツショック、そしてオイルショックを期に、1979年ジャガー・ルクルト社の”ジャガー社”に買収されたのをきっかけに110年間というIWCワールドにピリオドを打った形となった。
今回、ご紹介する逸品、そんなスイス、アメリカ時計業界が暗雲の時代のピークを迎える1979年に出したIWC最後の答えとして現代にも受け継がれてきた”Da Vinchi(ダヴィンチ)”をご紹介したい。ご存じのとおり、”レオナルド・ダヴィンチ”が、”万能の天才”と呼ばれたとおり、すべてにおいてクォリティーの高い最高の一品として誕生した”Da Vinchi(ダヴィンチ)の名にふさわしい今回の逸品は、2針というシンプルで時間を読み取ることだけにあえて挑んた分、ひとつひとつのクオリティーに半端でないIWC精神を組み込んだ。まずはその焼付けに当時の職人の魂を宿したかのようにブラックダイアルにはコストとその加工に時間がかかるエナメル焼付けをあえて採用し、そこに30年という年輪のメッセージがクラックとして伝えている。ステンのケースも独自性デザインをアピールしたスクエアーの変形型、ベゼルをハイポリッシュな鏡面とし、サイドは落ち着いたヘアラインで仕上げることによりメリハリのあるステンの2重奏を表現している。当然、ムーブメントは、IWCが独自で生産していた最後となる400系キャリ。その中でも401,402,403の後継機として本当のIWC最後を飾った1970年に開発され4年間という短い中たった6600個という生産でピリオドを打った幻の”423キャリ”が搭載され21600振動という高振動にIWCが最後に打ってでた形となった丁寧に作られたキャリバーであり、そこには”89キャリ”から引継がれてきた独特のセンターブリッジ、チラネジは無くなったもののパーツの仕上げに高級機の証たるコートド・ジュネーブはもちろんのこと、受石のルビーにゴールドシャトン留めを施し、美と精度と耐久性を追い求めたオールドインターの意志を継ぐ最後の証であったことを物語っているようである。そんな今回の一品、シンプルがゆえに、妥協をゆるさないハイクオリティーな作りを強調した最高の一品であることをしつこいようだがお伝えしたい。