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MODEL | バナナウオッチ (ステップドバナナケース) |
MOVEMENT | Cal.9L |
AGE | 1940年代 |
MATERIAL | 14金無垢グリーン&ローズゴールド |
SIZE | 20mm(横径/リューズ含めず)×48mm(フレキシブルの両ラグ先端まで) |
幻14金無垢グリーン&ローズゴールド ★ロンジン バナナウオッチ★可動ラグ Cal.9L
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1920年、アールデコスタイルの建設様式がデザインの主体となり、その考え方は、時計の分野にまで及び、トノー型、角型が主体となり、30年代にその流行は冷めていくが、その角型としての拘りは、角型の象徴としたレクタンギュラーを各ブランドが独自の世界を個々のモダニズム的考えにより、その造形は開花していったと言っても過言ではない。
その角型は正方形に近いものをスクエアー型、長方形のものをレクタンギュラーと分け、その基本造形の違いにより各ブランドの角型キャリバーにかけた想いが世界を変えていったことも事実である。その中、レクタンギュラーとはとは違い、サイズの定義まで確立してしまった造形が”バナナウオッチ”という存在である。
その定義とは竜頭を含めない横径とラグの先端までの縦径が1:2の割合以上のものとする。今回の一品はまさに、バナナウオッチの定義の基本形というより、単純なバナナウオッチではない。
サイズは、横径が20mmに縦径が48mm、まさに尋常ではない対比である。グリュエンのカーベックス40mmや、ティソのバナナウオッチ42mmをしのぐサイズである。それもその通り、ラグの部分が、独立したフレキシブルとなるラグだ。フレキシブルという可動式となる希少なデザインである。バナナウオッチにフレキシブルとなるモデルは、オメガの初期のシーマスターラインから派生したモデルがあるが、それ以外存在しない。更に今回の一品のすごいのはその素材とその造形である。フロントケース部分に14金無垢のローズゴールドを全面に使いステップをつけ、その名の通りバナナのよう湾曲させ、ラグのフレキシブルを留めるフィクスタイプの部分に金の素材にパラジウムや銅を含有しない金と銀のみで精製される”グリーンゴールド”を採用、その部分だけにダブルラインのステップを施し他ブランドに全く無いこの世のものとは思えない一品を創造してしまったのである。2種類の異なる金の素材を重ね合わせることは非常に困難であり、整形しても剥がれやすくなる。又、グリーンゴールドは銀のみである為、柔らかくなり時計のケースには不向きとされる。現代でのモデルでは、そのようなことはコストや技術の面から見ても不可能に近い技術であり想定することでもない。バテックのRef.507フ―デッドタイプやロレックスのプリンスのタイガーなどが有名な通り、40年代ではこのような化け物が存在したのは確かである。
そこにはやはりその長く湾曲したムーブメントに合わせた機械を開発するマニュファクチュールとしての存在が必要不可欠であろう。今回の一品には、当然、ロンジンの角型の名機である”キャリバー9L”が搭載される。1942年に登場し、それ以後ロンジンは角型の名手となる。そのクオリティーの高さは、バテックやヴァシュロンなどもその仕様は基本ガンギ車だけであるが、この9Lキャリはガンギ車は当然の如く2,3,4番にも受石のルビーにシャトン留を施している。更に緩急針も独特のカム式のレグュレーターを採用。バックラッシュを防ぐクオリティーの高さを感じさせる。角型としてはルクルトの480キャリ、パテックの9.90キャリやIWCの87キャリ、ロレックスの300キャリが有名であるが、どこをとってもその技術力は他ブランドには負けない完成度である。
そんな今回の一品、再度言っておこう。レアと呼ばれるものは、たいていひとつのパーツが、他にはない希少なパーツを採用しているとか、数が絶対的に少ないと言うものであるが、今回の一品、20×48mmというバナナウオッチたる堂々とした対比の湾曲ケース。更に可動式のフレキシブルなラグ、そしてグリーンゴールドとローズゴールドのバイメタル。もうこれ以上の一品は存在しない。ブランド力としては劣るが、希少性、そのデザイン力も含め、この世のものではもはやないものとしてこの一品に価格をつけて頂きたい。