クロノメーターへの拘り..Cal.N73★ユリス・ナルダン★14金無垢シャンパンゴールド

31㎜という空間をクッションとして表現することで通常よりもより大きく、そしてよりエレガントに魅せることを最大の特徴としている今回ご紹介する一品は、出会った瞬間に、つい美しいと言ってしまうほどの何かを秘めたる神秘な味わいを感じる一品であることをまずお伝えしておこう。角という形状を優雅に感じさせる為に創造されたクッションは、すべて丸みのある優しい形状で、触れば更にその優しさが指先から伝わってくる。しかし今回の一品のケースに懸ける当時の職人の巧みは、ワンピースという当時では今のような旋盤機か無い時代に、手動で丁寧に金無垢の塊を抉り取る製法で作られた妥協を許さないディテイルのすごい仕上がりを見せ付けている。そしてそこにラウンド状のアクリルドーム風防を取り付けられることで、シルバーのダイアルに秘められたユリスナ・ルダンの象徴である”錨マーク”がアプライドのそれもかなりの立体的形状としてアクリル風防に浮かび上がるかのような神秘な漂いを魅せる。これだけでも充分に満足できるディテイルにも関わらず、ダイアルに刻まれた”CHRONOMETER”の如し、マリンクロノメーターの先駆者であるユリス・ナルダンが、当然というその精度の証を主張している先には、伝説と謳われたクロノメーターキャリ”CAL.Ｎ７３”が、1950年代のリバーサー式オートマティックの象徴として爽快なローターサウンドを奏でてくれる。独特なリバーサーの動きに魅入られながらもそこに存在価値を認める”NOA”のユリスナルダンの最終製造工程印としての証を刻み、更にクロノメーターを裏付ける深々と刻まれた”TEMPERATURE ADJUSTED”の文字を確認し、18000振動でありながらも21石という耐久性に驚きを感じ、そしてその精度を伝えるチラネジを見ればその驚きも納得し、クロノメーターという言葉を世界に発信してきたユリス・ナルダンの歴史に少しでも触れたそんな思いがするであろう。すべてにおいてクオリティーの高いものづくりに徹していた頃の今回の最高の一品、出会うことが奇跡と呼びたいデッドストックの状態。お金があっても買えないものとはこのような一品であることを皆様にお伝えしておこう。