伝説2つ目 Cal.703RB クロノグラフ★ユリスナルダン★1950年代美品 ブラスメタル

太目のオペレーティングレバーの先クリックが18枚刃の下段ピラーに掛かる、同時に感じる9枚刃の上段ピラーに掛かるこのキャリバー独特のカップリングクラッチの爽快な音、その瞬間、紅に染まったドライビングホイールが動き出す。2時位置にあるプッシャーを押した瞬間の一時の出来事を時の止まった感触のように贅沢に官能してみる。それは”バルジュー22”という証を独自の世界へと”ユリス・ナルダン”導いた形となった…….

“Cal.703RB”

昔ながらのデカメのチラねじで精度を高めるが如き、チラねじの豪快な空を切る音、テンプ周りに響く18000振動の鼓動を心の奥で耳をあて60年という時の語らいを感じる。
そんなことを感じることが出来る今回の一品。37mmという存在感まる出しの当時のクロム含有量が多い重厚感漂う独特のスティールカラーが、この逸品のすごさを物語り、見た瞬間、パーフェクトと叫びたくなるほどのダイアルは、リフィニッシュ済みであるが、時間、分針、そして秒針のブラックスティールは、ところどころ錆付きがあり、それが逆に経年劣化を美しさへと変えてくれる瞬間でもある。爽快なクロノグラフの操作感もふまえ、心ゆくまで60年経っていながらも普段使いにも十分に使用でき、ふと気付くと60年前の時にタイムスリップしてしまうような、そんな魅惑の思いにかられてしまう一品とはこのような逸品ではないだろうか。