PRICE | |
---|---|
MODEL | エル・プリメロ スクエアケース |
MOVEMENT | Cal.3019 PHC |
AGE | 1971年 |
MATERIAL | ステンレススティール |
SIZE | 40mm(クラウン含めず)×46mm(ラグ to ラグ) |
幻の逸品..1971年モデル角型★ゼニス エル・プリメロ★クロノグラフCal.3019PHC
SOLD OUT
申し訳ございません。こちらの商品は現在売り切れです。
同モデルあるいは近いモデルをお探しすることが可能な場合もございますので、
お気軽にお問い合わせください。
指先から頭のてっぺんまで震えるほどの36000振動という熱きビートが響き渡る。太目のオペレーティングレバーから下段ピラーへと繋がり、上段ピラーからカップリングクラッチへ、そしてドライビングホイールからセンターのクロノグラフホイールへと伝わっていく。より薄く、そしてより軽量に開発され、それまでのクオリティーヘの拘りを維持しながらも量産といういう成功に導いたストーリー、それは苦難の道のりの先に見るサクセスストーリーである…..
1961年4月21日、世界に震撼が走った…..ボストーク1号が、世界初の宇宙有人飛行に成功した。同年5月、先を越されたソ連に勝利するには1960年代が終わるまでに月に人類を送り、無事、帰還させることのみと決定を当時アメリカ大統領”ジョン・エフケネディー”は5月21日、演説で発表した。それは、スイス、そして世界の、又アメリカン法下の中で蠢く時計ブランド達の史上最大のサクセスバトルが始まった。同年6月から始まったNASAによる公式時計の選定が開始された、装備担当者は、世界のいくつものブランドをチョイスし、ロレックス、オメガ、ブライトリング、ロンジン、ジラール・ペルゴ、アメリカンブランド、グリュエン、エルジン、ハミルトン、ブローバ、そして日本のセイコー、当然ゼニスにもチャンスはめぐってきた。アポロ始動で始まったマーキュリー計画では、当初、パイロットの個人意志として好きなブランドの使用許可が許され、水面下で各メーカによる12時間積算計付きクロノグラフという基準に対して開発プロジェクトも組まれていった。当時、既にオメガ、ブライトリング、ロンジンなどに先を越されてしまったゼニスは、まず自社のクロノグラフモデルの開発の為のプロジェクトの中で、ユニバーサルのムーブメント部門を担っていた”MARTEL WATCH CO/マテール社”を買収、Cal.146,156の道のりからエクセルシオパーク”Cal.40″をエボーシュとした”Cal.136″で、20世紀最大のこのムーンプロジェクトに向け躍進していく最中、NASAフライトクルーオペレーション”ドナルド・スレイトン”により、公式認定時計の調達が始まり選定が終わった1964年、オフィシャルウオッチに名を連ねた中には、あのブライトリングは無く、そしてゼニスも無かった。しかし彼らは、そのムーンプロジェクトたるアポロ計画に平行するように、ある選択をした。
『世界初自動巻きクロノグラフを造ろうと…..』。
当然、ブライトリング、ホイヤー率いる”スイスクロノグラフ協会”と世界有数のクロノグラフマニュファクャーとして確固たる地位を築いていた”MOVADO”、MODIA、そしてゼニスによるホールディングカンパニーとの開発バトルが始まり、既にオフィシャルウオッチとして決まっていた”オメガ”の歯止めの効かないマーケティング戦略に打つ且つように、1967年、ゼニスは”Cal.3019 PHC”世界初自動巻きクロノグラフを開発した。しかし彼らの選択は、ブライトリング勢の動きに備え、又その発表時期においても”人類初月面着陸”に合わせ、それまでのチューニングの最終仕上げを含め、ある時期まで待たなければならなかった…
1969年3月ブライトリング勢率いる/Cal.11、(ちなみに5月セイコー/Cal.6139開発)、そして1969年7月20日世界初の人類月面着陸が世界のメディアで流され、それに伴うオフィシャルウオッチとしての名誉を掲げたオメガの販売戦略を待ち、1969年10月その名はスイス時計、いや世界の時計産業の伝説として深く刻みこまれることとなった。
“Cal.3019 PHC….EL PREIMERO/エル・プリメロ”
そして今回ご紹介する逸品こそ、バックケースに刻まれた刻印”01-0200-415″が示すとおり、1971年に販売された希少なゼニスの語り手である。その様相は、同年にホイヤーから発表されたの世界初自動巻き”Cal.11″搭載、角型防水時計”モナコ”を意識した角型、当然、そのステンの削り出しから創造された角型ケースは、防水にも拘り、スクリューのバックケースはもちろんのこと、水の浸入しやすいクロノグラフプッシャーに関しては、2時位置のスタート、リスタートブッシャーと4時位置のリセットプッシャーの独立した動きを一対のプレートで行うことで、水の浸入経路を経つことに成功、より防水として”モナコ”に対峙する形となった。当然、角型に統一されたダイアルは、その角という造形を限界まで表現する為に、深みのある傾斜をつけたインナーベゼルにタキメーターを表示し、底に映るブルーのキャンパスに丸みを帯びた角型のクロノグラフインダイアルを配し、特別なモデルとして、この世に生を成したことをこれでもかと訴えかけているようである。そんな最高の逸品、発表された同年、悲しくもゼニスは、”American Zenith Radio Corporation of Chicago”アメリカ ゼニス シカゴラジオ社”へと引き継がれ、クオーツショックに伴い、クオーツ開発を余儀なくされ、この”EL PRIMERO”は長き眠りとつくこととなる。しかしその伝説は、この現在でもこの逸品が語ってくれるように人の心の中に永遠と忘れえぬ真実として残ることには変わりはない。
【コンディション】
日差±20秒、ゼンマイ、ガンギ、テンプのチェック済みの最高の一品のムーブメント3ヶ月保証お付けいたします。クロノグラフ、他すべて機能完璧。ケース、ベセル、ミネラルグラス、ブレス全体的に小キズはございますが、気にならない程度で、40年以上経っているとは思えないコンディション。