幻★ダブルネーム ホイヤー&リボレット クロノグラフ★伝説名機Cal.39

分厚く、そして重量感がひしひしと伝わってくるその36丱ーバーという存在感丸出しのこの一品は、そのダイアルに秘められた”LEVOLETTE”という思いをその年代の中で生きたホイヤーの意地と共に、この一品にかける思いをその内なる存在により明らかになる…..

Caliber.39….

14,5ライン、32mmを超えたこの偉大なるキャリバー”39″。1928年に開発され、カム式を中心にコストパフォーマンスでスイス、そしてアメリカと世界の時計産業に貢献し、クロノグラフの世界に廉価版エボーシュを提供してきたランデロンが放った最高機種としてピラーホイール伝達方式を装備し、それは時計史としても名高く、カム式の伝達以外でのクオリティーの高さは、他クロノグラフメーカーをも引き放つほどで、オペレーティングレバーがピラーホイールを周り込み絡むその絶対的な伝達への拘りはその鋭角なクリック部分を見ても解る。そしてブリッジでしっかりと留められているドライビングホイールを見てもその証ともなろう。バイメタルテンプの1920年代から30年代、40年代と長い歴史を築いててきたこのキャリバー開発後は、ランデロンはカム式という世界にその技術を注ぎ込むこととなるが、それはエボーシュSA立ち上ちあげのオリジンメーカーとしてスイス時計産業を発展させていく上で、ランデロン自身が廉価という道を選んだのかもしれない。しかし真実の思いは、この”Cal.39″の存在で明らかになる。
そしてその思いは、当時のレーシングカーという世界を表現してきたホイヤーが最高のストーリーのもと、今回の一品のように、同じく時計産業に大きな貢献を果たしてきた”リボレット”というタイムピースメーカーを取り込むこととなったのであう。ホイヤーが当時、すべてを我がものとする撃侵の時代、数々のメーカーを取り込み、組み立てへの分散化として現在の地位を確立したとおり、リボレットの歴史もその中に埋もれていったのかもしれない……..いわば1950年代の産業革命が生んだ産物であることは確かであり、その真実に触れた時、深い哀愁のもと、この一品を心から愛することの意味を知ることともなろう。