伝説Cal.176クロノグラフ★エベラール★18金無垢 タイガーアイダイアル

1887年のラシュョードフォンでの誕生から独自の機構を数々と世に出して来たエベラール。
1905年のタイムセッティングシステムの開発を期にクロノグラフメーカーとしてジャンピングアワーを装備させ、1919年には自社として最初のクロノグラフキャリバーを開発するまでとなる。1930年代に入り、マテール社、エクセルシオパーク、バルジュー社のクロノグラフキャリをリファインしながら、自社キャリとして16000や14000などの名機を世に出してきた。中でもクロノグラフも含めすべての機能を停止させるオールハック機能などは度胆を抜く機能の一つである。
当然、今回ご紹介する一品もクロノグラフであり、1960年代で自社キャリとしては最後となる14000キャリをベースとしてCal.176搭載の一品。その機構は14000特有のハック機能はないが、独特のオペレーションレバーは、一目見て”エベラール”とわかるくらい太すぎる。クラッチングレバーも独自のシェイプ哲学を魅せるくらいに印象づけられる。ピラーは6枚、60年代に入り振動数を上げる為、チラネジを無くし軽量化を図っていることが頷ける。
ケースは18金無垢のラウンドケース。ダイアルはタイガーアイと呼ばれるダイアルのセンターから徐々にブラウン色を明から暗に変色させタイガーの目のような斬新なデザインとなっており、2レジスターのダイアルはクッション型で、見た者の脳裏から離れられない大胆な存在感を魅せる。竜頭もこの年代としては非常に希少なEマークエンブレムを刻んだ当時の純正。何もかもが独自性に富んだすごい奴としてご紹介したい。クロノグラフコレクターとしては絶対的にコレクションにしなければならない一品であろう。特に18金無垢は非常に希少である。